昨日の己れを超え得たか。
太古の風をひきつぎ得たか。
現代に存在しうるものであるか。
明日への展望をもち得たか。
社会に連帯しうるものであるか。
これが私のいのちの形なのか。

造形家

伊藤二子

(1926-2019)

いっさい画壇に所属せず、師ももたず、
一貫してナイフによる独自の非具象画の新作個展を毎年欠かさず開催した。

1926年 伊吉書院の創業者・伊藤吉太郎の孫として八戸に生まれる
1972年より毎年、新作非具象画展を八戸で開催
2007年 東京展 (銀座 井上画廊)
2007・08・09年 イカノフ展 出品(八戸市美術館)
2011年 「伊藤二子と八戸」展 (青森県立美術館)
2015年 「インシデンツ2015」展 出品(八戸酒造 北蔵)
同年 「県南コレクション展 伊藤二子」 (鷹山宇一記念美術館)
2017年 「伊藤二子×石澤暁夫 スーパーコラボ展」 (青森県立美術館)
2019年1月 没

2019年2月 「2月の二子」展(ソールブランチ新丁)
同年4月 「ART EXPO NY 2019」 出品(米・ニューヨーク市)
同年6月 「伊藤二子×石澤暁夫 スーパーコラボ展2」 (青森県立美術館)
2023年2月(八戸市美術館)

お知らせ

【開催中 伊藤二子 回顧展 / その一瞬

「伊藤二子の遺した絵を八戸の方で大切にしてほしい」というご遺族の願いから、作品の管理運営を行う団体「伊藤二子プロジェクト」が立ち上がりました。
二子さんは生前、30点前後の新作個展を毎年欠かさず続けてきました。そのため、多くの絵が遺されています。それらの絵は二子さんのいのちのかけらです。多くの方に観ていただくことで、そのいのちに火が灯るのではないか。その思いで作品を少し揺り起こし、目覚めさせることにいたしました。
八戸市美術館のコレクションラボの展示とあわせ、伊藤二子の「生のかたち」をご紹介します。

出品作品|伊藤二子作「無題」F40号 40点、F10号 10点 (予定)
期間|令和5年3月17日(金)~4月2日(日)
※3月22日(水)、28日(火)は休館
時間|午前10時~午後7時
観覧料|無料
場所|ギャラリー1・2
https://hachinohe-art-museum.jp/exhibition/2439/


【開催中 伊藤二子 回顧展 / その一瞬

造形家・伊藤二子(1926〜2019)は、書家・造形家として活躍した宇山博明(1913〜1997)を師と仰ぎ、師とともに「非具象」の表現世界を探求しつづけました。母の胎内の色という黒を全面に塗り、その上から絵具を直接乗せたペインティングナイフでさまざまな色や形象を造形しました。伊藤はその時々に感じる生きることへの問いか掛けや心の内を、大胆な線や形、色で伝えようとし、その形を自身の「いのちの形」と呼びました。作品にあえてタイトルはつけず、見る側の自由な感性を尊重しました。
コレクションラボ004では、新たに収蔵した作家・伊藤二子のさまざまな色や形で造形された生(いのち)の形をご覧ください。

展示作品|伊藤二子油彩画作品16点、画材、関連書籍など

開催概要

会期|2023年2月24日(金)~4月10日(月)
会場|コレクションラボ、ブラックキューブ
開館時間|10:00~19:00
休館日|火曜日
観覧料|無料
主催|八戸市美術館
https://hachinohe-art-museum.jp/exhibition/2392/